腸と便秘の関係

 

便秘にはタイプがあります

 

便秘は多くの人が経験する症状ですが、便秘にも種類やそれぞれの原因があることを知っていますか?
自分の便秘のタイプを知り適切な対策をすることで、快適な腸ライフを送りましょう。

 

 

 

 

原因

食物繊維の少ない偏った食事や小食のため便がつくれない状態です。小食の高齢者やダイエット中の方がなりやすい便秘です。

 

有効な食物繊維

・不溶性食物繊維
・水溶性食物繊維

 

改善策

食べ物は便を作るための材料になります。食物繊維の多い食事を中心にできるだけ三食きっちり摂るようにしましょう。

 

 

 

 

原因

我慢するなど、排便のリズムが乱れることで便意を感じにくくなってしまった状態です。下剤の誤用・乱用や若い女性に多いのも特徴です。

 

有効な食物繊維

・不溶性食物繊維
・水溶性食物繊維

 

改善策

どちらの食物繊維とも摂るようにし、これに加えてビタミンB1とビタミンEを摂りましょう。また、生活習慣を見直すことが有効です。

 

 

 

 

原因

腸全体の動きがにぶくなって便をスムーズに送れない状態です。腹筋の力が弱い高齢者や運動不足の女性糖尿病の方がなりやすい便秘です。

 

有効な食物繊維

・不溶性食物繊維
・水溶性食物繊維

 

改善策

運動をすることで腸の動きを活発にしましょう。また、不溶性・水溶性どちらの食物繊維も有効です。

 

 

 

 

原因

腸の動きが強くなりすぎてけいれんを起こし便がスムーズに運ばれなくなった状態です。ストレスや緊張状態が多い人がなりやすい便秘です。

 

有効な食物繊維

・水溶性食物繊維

 

改善策

水溶性食物繊維を摂ることで腸内の流れをよくし、便を運ぶためのぜん動運動を刺激しないカラダにやさしい食事を心がけるとよいでしょう。

 

 

 

 

 

便秘=カラダに悪いものをためている状態

 

便秘になると、本来消化され体外に排出される食物がカラダの中に残ってしまいます。
体内に長く残った食物は「腐敗産物」となり、発癌(がん)物質を作り出す悪玉菌のエサとなります。
そのため、将来的な癌のリスクが高まりまってしまう危険性があります。
また、腸内細菌のバランスを崩すことで脂質や糖の分解・吸収に影響を及ぼし、高血圧や動脈硬化、糖尿病、脳卒中などさまざまな病気に繋がる恐れがあります。
便秘といっても軽く見過ごしてしまわず、健康のために食生活や生活習慣の見直しからはじめてみることも大切です。

 

 

 

女性の肌荒れ・ニキビ

 

便秘のときにニキビができやすいということが言われますが、それは腸の調子が悪くなることで新陳代謝が落ち、肌の調子も悪くなるためです。
ニキビができたり気分がモヤモヤするなど、女性にとっては美容にもよくありません。
もし、「最近肌の調子が悪いな」と感じたら、外側からのスキンケアだけでなく、便秘のケアを心がけることも効果的です。

 

また、女性ホルモンのひとつである「黄体ホルモン」には、大腸のぜん動運動を抑える働きがあります。
そのため黄体ホルモンの分泌が増える月経前後には、便秘になりやすくなってしまうのです。
月経期間中にお腹が重たいと感じたら、食事の質や量を調整することで、普段より消化に負担をかけないようにしてみるとよいでしょう。

 

 

健康的な食生活を

 

便秘についてさまざまなタイプやおすすめの食物繊維などを紹介してきましたが、バランスのとれた健康的な食事を、ほどよい量でちゃんと食べて、運動することが、「腸」を元気にし、スムーズな便へとつながります。
どんなにたくさん食物繊維の含まれた食材を食べるより、サプリメントを飲むよりも、健全な腸をつくることが一番大切になります。
便秘対策だけではなく、食生活をはじめ、運動・睡眠・生活リズムや生活環境など、カラダにストレスをため込まない健康的な生活をおくることも、一緒に心にとめておいてくださいね。